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<HIV>共に生きる感染者の思い 治療に向き合う「夫夫」
 かつて「死の病」とされたエイズ。国内の新たなHIV感染とエイズ発症の報告数は年間1500人前後で推移している。進歩した治療薬でウイルス量を抑え、日常生活が送れるようになったが、社会の偏見は今も根強い。HIV・エイズ当事者の支援を続け、自身も感染者としてHIVと共に生きてきた佐藤郁夫さん(57)に、その思いを聞いた。【写真映像報道センター・後藤由耶】

 「HIVは怖いというイメージがずっとあった。感染が分かった時、自分の命はあとわずかだと思った」。1997年、HIV陽性を知ったときの心境を佐藤さんはこう振り返った。エイズ発症の指標となる23の疾患の一つ、活動性結核で入院。同性愛者であることを伝えると検査を勧められ、感染が判明した。すでにエイズを発症していた。死を意識したが、治療薬でコントロールできるという知識もあった。「起きてしまったことは仕方ない。前向きになろう」と切り替えたという。

 感染発覚前、コンドームを使わずに性行為をすることに不安もあった。だが、相手がコンドームをしないでと望んだとき、断ったら結ばれないかもしれないと思った。「セイファーセックス」の難しさを実感していたという。一方、感染を突き付けられる恐怖から検査を避けてきた。「早く検査を受けていれば、発症する前に治療を始めることができたかもしれない」と語る。

 感染から6年ほどたった時、病院の掲示板でHIV・エイズの当事者を支援するNPO「ぷれいす東京」(東京都新宿区)のボランティア募集を知る。「自らの経験を誰かの役に立てたい」との思いから応募。感染の不安を訴える人への電話相談などを始め、2009年には正職員に採用された。今は陽性者のサポートが中心だ。

 電話相談では、感染への不安から検査が怖いという人、感染を誰にも話せず電話をしてきた人もいる。受話器の向こうで震えたり泣く人も。気持ちを和らげるため、「今は治療ができるから大丈夫」と話しかける。自身も感染者という経験から、相談者にいつもこう伝える。「過去と他人は変えられないけれど、自分と未来は変えられる。だからここからスタートが切れる」

 佐藤さんは感染後、交際相手を探したが、50人以上に断られたという。HIV感染を伝えたことも影響していると感じた。「独りで生きていくことになるのか」。諦めかけていた佐藤さんに03年、最愛のパートナーが現れる。ゲイ向けのネット掲示板で出会った同性のよしさん(50)だ。交際開始後、佐藤さんはまず感染の事実を伝えた。最初に会う前のメールでのやりとりから、「(佐藤さんのことが)ドンピシャだった」というよしさん。HIVは付き合いの壁にはならなかった。「病気と付き合うわけじゃないし、佐藤郁夫さんという人と付き合うので、人柄の方が上回っていた」と話す。予防で感染を防げることも知っていた。セックスではコンドームを使い、精液に体の粘膜が触れないように注意している。よしさんは今も陰性のままだ。

 交際から10年の13年、2人は結婚式を挙げた。式はHIV検査を呼びかけるイベント会場で行った。会場には陽性と分かったばかりの感染者もいた。佐藤さんは「陽性者を理解してくれる陰性の人がこの世の中にいる。そのことを伝えたかった」と語った。

 2人の関係は17年で15年目となる。夕食はたいてい自宅で一緒に食べる。料理は佐藤さん、掃除洗濯はよしさんという役割に落ち着いた。一日1回だった佐藤さんの服薬は最近、朝晩の2回に。忘れがちになる佐藤さんによしさんは「飲んだの?」と一声掛ける。「夫夫」でHIVの治療に向き合う毎日だ。

 「(HIVは)僕の一部。HIVがあることで自分は輝いているかもしれない。それに感謝しています」。取材の最後、佐藤さんはかみしめるように語った。

 ◇治療法進歩で慢性疾患の一つに

 日本では85年にエイズ患者が初めて確認され、HIV感染者の報告数は08年をピークに、07年以降年間1000件以上で推移。エイズ患者の報告数は06年以降年間400件以上となっている。現在は、抗HIV薬の多剤併用療法が確立され、早めに感染に気づき適切な時期に治療を始めれば、ウイルス量を検出できないほど減らしてエイズの発症を抑えられるようになり、慢性疾患の一つと捉えられるまでになっている。
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