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【コラム】ミスチルはなぜ「対バンツアー」を行うのか? その足跡には何がある!?
数々の名演が繰り広げられている2015年のロックシーンの中でも特大級の「事件」と言うべきツアーだろう。HEATWAVE/くるり/エレファントカシマシ/小谷美紗子/ASIAN KUNG-FU GENERATIONとともに回った、Mr.ChildrenのZepp対バンシリーズ=「Mr.Children 2マンLIVE」。僕はツアー最終公演のアジカンとのZepp DiverCityでの対バンを目撃したのだが(詳細は別途レポート掲載)、“未完”“足音 ~Be Strong”といった最新アルバム『REFLECTION』の楽曲も、“youthful days”“掌”“Sign”“終わりなき旅”といったシングル曲群も、怒濤のヴァイタリティとともに鳴らしてみせた、最高のアクトだった。

「アリーナ~スタジアムで実にトータル100万人を沸かせたMr.Childrenの、2015年のライヴ活動の終着点」という観点、あるいはゲストのラインナップの顔ぶれという観点から、今回の対バンツアーを考察することはいくらでもできるが、ここではあえて「『前回』の対バンツアーとの比較」という視点に絞って考えてみたい。

Mr.Childrenは今から9年前、2006年秋にもZepp対バンツアーを行っている。デビュー当時の所属事務所の先輩バンドでもあり、メンバー自身もファンだと公言するthe pillowsとともに全7公演にわたって開催した「Mr.Children & the pillows new big bang tour ~THIS IS HYBRID INNOCENT~」だ。

当時Mr.Childrenがすでにモンスターバンドとして盤石の地位を築いていたことを考えれば意外に思われるかもしれないが、アリーナ&スタジアムをライヴの主戦場としていたMr.Childrenにとって、ライヴハウスの環境や音像は完全に「アウェイ」だった。実際、そのツアーのZepp Tokyo公演を観た自分も、ライヴハウス百戦錬磨のthe pillowsのアグレッシヴな熱量に比べると、大会場のスケール感も数万人の高揚感もない空間で響くMr.Childrenの楽曲に一抹の窮屈さを感じたのを覚えている。

もっとも、対バンのMCでthe pillows・山中さわおが紹介していた「中敬(中川敬輔)と飲みに行ったら『ライヴハウスでやったらピロウズが勝っちゃうけど』って真顔で言ってて」というエピソードからは、Mr.Childrenが「アウェイ戦」であることを最初から認識した上でピロウズにツアーのオファーをしたことが窺える。そして桜井和寿も、そのピロウズとの対バンツアーを「ライヴの姿勢とか、人が発信するエネルギーのすごさとか、そういうものはもう、見せつけられて、完全に白旗を揚げたような感じですけども」(『ROCKIN'ON JAPAN』2007年4月号)という言葉で回想している。

そもそもこの2006年のツアーは、the pillowsの重要楽曲“ストレンジ カメレオン”をきっかけとしてスタートしたものだった。その2年前にリリースされた、the pillows結成15周年記念のトリビュート盤『シンクロナイズド・ロッカーズ』で、Mr.Childrenは“ストレンジ カメレオン”をカヴァー、一時期は自身のライヴのレパートリーとしても演奏していた。桜井もピロウズとの対バンのMCで「この曲がなかったら、このツアーもなかったと思う」と話していた通り、「“ストレンジ カメレオン”感謝祭」的な意味合いのツアーと言って差し支えないと思う。日本を代表するモンスターバンドが、《君といるのが好きで あとはほとんど嫌いで/まわりの色に馴染まない 出来損ないのカメレオン》という歌詞にシンパシーを覚えるのは一見不思議に思えるかもしれないが、上記の『JAPAN』インタヴューの中で、桜井は“ストレンジ カメレオン”について以下のように語っていた。

「特にここ何年かは、(中略)自分たちのため、というよりかは、喜んでもらうためとか、世の中に還元できないかっていうところで、音楽と向き合ってた気がしてて。“ストレンジ カメレオン”は、そこからちょっと解放された瞬間だったんだよね」

さらにその前、『シフクノオト』リリース時の『JAPAN』誌のインタヴュー(2004年4月号)では「音楽だけをやれてるだけでも幸せなのに、レコードが300万枚も売れるような時代に出てきて、売れて。それの恩恵をいつまでも受けてて……(中略)なんか罪悪感みたいのが、ずーっとあって。」とも語っていた桜井。あまりに巨大なバンドのスケールを維持するモチベーションを、己のどこに見出すべきか?と葛藤していたMr.Childrenにとって、《周りの色に馴染まない》と歌う“ストレンジ カメレオン”はまさに、自らの気持ちを正直に託せる福音だったのだろうし、9年前の対バンツアーにはそんな当時のMr.Childrenのモードが抑え難く滲んでいた、ということだと思う。

しかし――2015年の「Mr.Children 2マンLIVE」でのMr.Childrenはまるで違った。自分たちの立つステージにはホームもアウェイもないとばかりに、Zeppの舞台にスタジアム級の風景と祝祭感を描き出す。「喜んでもらうこと」と「自分たちのため」との間の壁も矛盾も完全に融かし尽くして、すべての楽曲をロックとポップの奇跡として意気揚々と響かせる無敵感……90年代から日本の音楽史に幾多のページを加えてきたポップモンスターが、2015年のロックシーンを代表するライヴモンスターでもあることを、アリーナやスタジアムだけでもなく、ライヴハウスというシチュエーションでも証明してみせた決定的瞬間だった。さらに、Mr.Childrenはツアー終了のわずか2日後、RADWIMPSの対バンツアー「RADWIMPSの胎盤」のZepp Tokyo追加公演にゲストとして出演。そのパワフルな演奏と誠実なMCで、RADWIMPSファンを歓喜の渦へと叩き込んでいる。

「たぶんMr.Childrenって、さあこの指とまれっていうサビでみんな思いを共有するっていう。それをお茶の間レベルでちゃんとやる存在だったけど、もう音楽全体がそれを必要としてないかもしれないと思った時に、どこにボールを投げていいのかわからないっていうのはすごくありましたけどね。『今、必要とされてるポップソングってなんだろう?』っていう、うん。だから、持ってる全部の球種を使って投げるっていう」

音楽を取り巻く状況への向き合い方について、桜井は『REFLECTION』リリース時の『JAPAN』誌インタヴュー(2015年7月号)でそう語っている。時代と向き合い、時代に苦悩し、時代に愛され、それゆえに時代に追い詰められてきたバンドが、真摯な旅路の果てについに到達した表現の極致。「アルバム発売前のアリーナツアー」や「かつてアウェイだった場所での歴史的名演」は、そんなMr.Childrenの「今」の強度の何よりの証明である。
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